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民泊で学生を受け入れた時に発生する問題と対策。

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民泊という言葉をご存知でしょうか?旅館やホテルに泊まるのではなく、一般家庭(多くが農家・漁師)に宿泊する事を指します。農水省が1992年から提唱した、都市と農村の交流を図る『グリーンツーリズム』の一環として、民泊を奨励している自治体も多いようです。大分や宮崎は全国的に有名なのですが、僕の住む山口でも「民泊やりましょう」という機運が盛り上がってきています。(少なくとも行政サイドでは)

実際、僕の住んでいる嘉年をはじめ中山間地域では人を呼びたくとも宿泊施設が無いという問題があるので、宿泊込みの観光を推進するなら民泊前提にならざるをえないわけです(廃校などを利用している地域もあるみたいですが)。

ハコモノを作るわけでも無いし、交流によって民泊で旅行者と受け入れ側がどちらも幸せになれれば良いことだな~、とぼんやり思っている今日このごろです。

さて、先日僕は山口県萩市で行われた民泊についての研修に行ってきました。

萩市は民泊で中学生を受け入れており、その感想や課題を受け入れ側の家庭が集まって話すという本音で課題が聞ける良い研修だったのですが、出てきた課題は全国の修学旅行型民泊に共通するのではないかと思うので、書き留めておきたいと思った次第です。

民泊意見交換会・問題点

ちなみに上が民泊意見交換会で作成した、問題点を書き込んだ付箋を貼った模造紙です。良かった事を書いた模造紙と、改善点を書いた模造紙もありました。

 

どう対応していいかわからない子がいる

どう対応していいかわからない子がいる。それはそうだと思います。中学生というのはただでさえ難しい時期、中学生を受け入れる時はそれに付随する諸問題も覆いかぶさってくるのは自明の事です。

問題と一口に言っても色々なタイプが有ると思いますが、「反応を示さない・返事をしない子」「反抗的な子」「女子がすぐグループを作る」というのが今回挙がった主なタイプです。

女子がすぐグループを作る問題

まず、「女子がすぐグループを作る」ですが、修学旅行型民泊というのは何人かで一組を作って受け入れ家庭に泊まるわけです。例えば、女子4人で一組を作った場合、そのうちの2人が協力なコンビを結成して、あぶれた2人がもう一方のコンビを作る、というのが「女子がすぐグループを作る」問題です。これはもう何泊かの民泊でどうこうできる問題では無いので、学校側がちゃんと配慮した組分けにするしかないでしょう。間違ってもスリザリン2人、グリフィンドール1人みたいな組分けにしてはダメです。3人一組にした場合、1人があぶれる可能性が高くなりますので、要注意ですね。2人か4人が望ましいようです。

反応を示さない問題

反応を示さない、反応が薄いというのは中学生によくありがちな問題です。一生懸命な事に「ダサい」と感じたりする時期なので、しょうがないといえばしょうがないのですが、やっぱり受け入れ側のモチベーションも下がるという問題も出てくるので解決できれば解決したほうが良いワケです。

なぜ「反応を示さないのか」が問題になってくるわけですが、「修学旅行は京都・大阪でUSJに行くんだっ!」と思っていたのになぜか自分の代から「農家にお泊り」になったらそりゃ拗ねもするよな…と僕は思います。問題は生徒が「来たくて来ているのか」という事で、あんまり強制的にしないほうがいいんじゃないかな…というのが僕の考えです。まあ、修学旅行ではなく自然教室の代わりにやるというなら妥当だと思いますが。

そうじゃなくて、元から「反応が示さない子」だったらどうするべきでしょうか。いわゆる「シラケてる」感じの子だったら…という事です。これはなかなか難しいですが、やはり「挨拶は必ずする」等の一定のルールを学校側と受け入れ側で決めておいたほうが、曖昧にならず良いかと思います。受け入れ側が叱ってあげることも必要だと思うので、明確なルールを決めておいたほうがお互いやりやすいですよね。

また、事前に学校で「その地域や農業(または漁業)の事を学習する」というのは必須の事だと思います。生徒だって、事前の説明を受けなかったらどうしていいかわからないし、自分が何のために体験をしているかがわからないですよね。

あとは、受け入れ側も多少の歩み寄りが必要になるかと思います。甘やかせというわけではなく、中学生向きの話題をいくつか仕入れてみてはいかがでしょうか?

「おっ!それはLIZLISA(リズリサ)の服かね?」「one direction(ワン・ダイレクション)だったら誰派?私は断然ゼインよ!」「モンハン好きかい?一狩り行こうか」などなど、まさかと思うようなパンチの聞いた一言で中学生の懐に入り込んでしまいましょう。

反抗したがる問題

とかく中学生というものは反抗したがるものです。そういう子には鶏を絞める体験をさせてあげましょう。「なんで俺が鶏を絞めないといけないんだよ!」と反抗してきたら「絞められないの?怖くて絞められないなら、オジサンが絞めるけど?」と言うなどして煽れば、結構素直に努力すると思います。それでもダメなら絞めるところを見学してもらいましょう。

自分の生命はが他の生命の犠牲によって成り立っているという事を思い出してもらえれば、なんとなく態度が変わるかもしれません。ショック療法が効きすぎて、鶏を食べられなくなったりベジタリアンになっても、それはそれで良いと思います。ま、これをやる場合は親へ事前の説明が必要だと思いますが。

 

基本は人と人との付き合い

「来たいから来る」普通のお客さんとは違って、半強制的に参加させられる学生はモチベーションの差が大きいです。正直、僕は学生側に「満足できたかどうか」本音の意見も聞いてみたいです。もちろん、先生がいない場所で。そっちのほうがお互い有益ですよね。

とはいえ、いろいろ書きましたが、あくまでこれは問題が発生したらの話です。萩市の意見交換では「良い子が多かった」という意見が大多数を占めていました。問題はごくわずかで、中には「帰りたくない」といって泣いた子もいるとか。やはり基本は人と人との付き合いです。

意見交換会では「疲れることもあるけど、楽しかったという人」という質問に、全ての人が手を挙げていました。あとは、どうやって「なるべく疲れないようにするか」という仕組みの改善だけだと思います。

民泊は普段触れ合わない人が触れ合う大きなチャンスです。お互いに満足度が高いものにしていくためには本音の意見を出し合って、改善していくほかありません。

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