地域おこし協力隊

AKBで地域おこしはできるのか?

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タイトルが釣りっぽくなってしまいました。

正確に言えば、「AKB48の曲であるフォーチュンクッキーを使ったPVで地域おこしができるのか?」というお話です。

AKBの曲を使って地域おこし

先日山口新聞にこのような記事が取り上げられていました。

『AKBヒット曲で町おこし 防府、周南地域』

要するに防府天満宮という神社の近くの商店街の方々が、AKB48のヒット曲である「恋するフォーチュンクッキー」の曲を使ってプロモーションビデオ作り地元をPRしているという内容の記事です。最近増えてますね。この曲を踊る自治体。

僕が地域おこしの仕事をしているので、弟から「こういう事するの?」といって見せられたのが福岡のとある地域の「フォーチュンクッキー」のプロモーションビデオだったのですが、僕はきっぱりと言いました。「そういった事はしないし、嘉年だと地域おこしにつながらない」と。

この曲を使ってプロモーションをしている自治体を批判するようで心苦しいですが、以下にその理由を述べます。そして、別にこの曲を使ってプロモーションビデオを作るのは良くないと言っているワケではありません。最後まで読んで頂ければご理解頂けると思います。

顧客視点が足りない

せっかくなので、Youtubeにあった防府版「フォーチュンクッキー」のビデオをご覧下さい。

楽しそうなビデオで良いと思います。

が、問題はこの中のお店に行きたくなったかどうか?ということです。
このPVの中には中華料理屋さん、お醤油屋さん、お菓子屋さん、カフェ…など様々なお店が出てきます。あなたはこのビデオを見て「あ、このお店行ってみたい!!」という気持ちになったでしょうか?

残念ながら僕はなりませんでした。何故かと言うと、このビデオからわかることは「店名」と「お店の人が踊っている姿」だけだからです。

僕は「美味しそうな料理」があればその中華料理屋さんに行ってみたいと思いますし、「こだわりのあるお醤油」を作っていることがわかればそのお醤油を買ってみたいと思います。多くの人がそうだと思います。少なくとも「お店の人が踊っている姿」だけを見てその中華料理屋さんに行こうとはなりません。

もしそういう人がいるとすれば、その地元にいる人で「このお店ちょっと入りづらいんだよなぁ」とか思っていた人が「おっ!こんなにフランクな店員さんなら大丈夫だな!」と思う…っていう場合くらいだと思います。超限定的。

つまり、「お客さんが知りたいのはそんなことじゃないから!」ってことです。顧客視点が欠けています。

「いやいや、その場所を知るキッカケになるじゃん」と言う意見もあります。

が、そもそもこの動画を再生する人の多くは知り合いが出ている人や地元の人ではないでしょうか?AKB48のファンの方が再生する動画とは思えないし…他県の人は防府天満宮は知らないからスルーする人の方が多いでしょう。ただ、僕はこの動画の統計情報を見ることができないのでそこら辺は推測ですが…。

これは「地元で作られ、地元だけで消費されるもの」だということです。このビデオで外の人を呼び込める要素は、残念ながらありません。

地元の結束を強めるにはアリかも

「外の人を呼び込める要素はない」と断言しましたが、イコール悪いこととは思いません。この動画を作成したことで、地元の結束力は高まると思います。自分の知り合いが出ているなら見てみようという気持ちになりますし、地元のPVだったら見てみようかなという気持ちになる人も多いと思います。ですから地元の顧客を増やすのには良いかもしれません。

たとえば防府市は11万6千人以上の人口があるわけです。このように人口がある程度ある地域であれば、地元とはいえ顧客になり得る人が多いわけですし、「地元のお店をもっと知ってもらう」ということで効果があると思います。

ただ、僕が地域おこしをしている嘉年の場合は人口480人、地元のことなど十分すぎるほど知っている人たちばかりです。そこで「地元の結束を強める」ような事を意味はあまり無いわけです。

趣味なのか仕事なのか

地域おこしなどで盛んに言われるのは「情報発信」ですが、情報というのはただ闇雲に発信すれば良いわけではありません。

伝えたい相手は誰なのか、何を伝えたいのか。最低でもその2つは考えておかなければ意味の無い情報発信になります。(防府は「地元の結束が強まる」かもしれないので、良いとして)ヘタすれば大人の学芸会になりかねません。

趣味ならそれでもいいですが、ビジネスでやるとすれば失敗です。僕は地域おこしでお給料を頂いている以上、地域おこしのプロとして活動をしています。プロである以上、仕事としてこのようなPVを作ることはしません。趣味でも…やらないだろうなぁ。

 

お客さんに欲しいと思ってもらえるものを作る。

もちろん、アイデア次第で「観光客誘致に有効なPV」を作ることも可能かもしれません、ただ「嘉年」が爆発的に有名になっても売る物も、泊まる所も少ないので意味がないのです。

僕は今、コツコツと商品開発をしています。広報も大事ですが、見かけを良くするためにハリボテを作るよりも、お客さんに欲しいと思ってもらえる商品を作る。僕はそういった地道な作業が一番大事だと思っています。
 

弟含め「こういうPV作ったら?」という助言をして頂く事が多いのでこの記事を書きました。気にかけて頂いているということで大変ありがたく思います。こういう回答しかできず、すみません。これからもよろしくお願い致します。

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