地域おこし協力隊

理想の田舎と現実の田舎。と、僕の仕事。

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僕の仕事は地域おこしです。

それだけでは非常に漠然としてますよね。「地域おこし協力隊」という非常に漠然とした活動名ということもあり、具体的に何をやっているかがわかりにくい仕事です。バシッと納得してもらえるようなフレーズとかを考えられればいいんですが、やってることが多岐に渡ることもあり、なかなか説明できないという現実があります。

地域おこし協力隊(これもまたなんか怪しい名前ですが…。)というのは総務省の事業で、よそ者を地方に入れて地方を刺激して活性化させるということが狙いの事業です。個人的には「地方が衰退してヤバイからなんとかして!」という主旨だと思ってます。最近では全国の地域おこし協力隊はたしか1000人を超えたらしく、今機運が盛り上がっている運動です。

で、こういった地域おこしの活動でよく聞くのが「地方のいいところをアピールすれば人を呼び込めて活性化するはず!」というフレーズです。

本当にそうでしょうか?

僕はそうは思いません。勿論、PRする必要はあります。例えば特産品を売り出したり、観光客を誘致する時には絶対必要でしょう。

ただ、PRだけで過疎や少子高齢化が解決できると思ったら大間違いで、問題はもっと別の所にあるんだからその問題を解決せずに人を呼び込もうなんて甘すぎる考えだと思います。

現実問題として田舎の人口は都市に流出し続けています。それは様々な問題が田舎にあるという事を示しています。

もちろん、逆に都市に住んでいる人で「都会は疲れるから田舎でのんびり暮らしたい」という人もいます。一定の割合でこういった人はいると思いますが、その場合の「田舎」とは空想の「田舎」、いわば理想郷のようなファンタジーの「田舎」を指すことが多いです。

そんな「のんびり」「なんか暖かい気持ちになれる」理想の田舎から、人がポコポコ流出する事はありません。

現実の田舎には様々な面で、都会よりも暮らしにくいから人口が流出してしまうわけです。その流出の原因で、解決できるものは解決しないとPRしようがムダです。

理想の田舎、現実の田舎

僕の仕事はまさに「現実の田舎」をいかにして「理想の田舎」に近づけるか…という作業です。

できるだけ「暮らしやすい田舎」にするために色々な事をするというのが僕の活動の目的です。それはもちろん僕一人で出来る話では無く、地域の方とうまく連携を取りながら、仕組みやシステムを変えていくという仕事です。

その結果、地域の人に少しでも「暮らしやすくなった!」と実感してもらう事ができなければ、移住者が移り住んできても「移り住んで良かった!」にはならないと考えています。

自分はどこに焦点を当てて活動をしているかというと、「農業をしている人を手助けすること(販売面等の面で)」なのですが、最終的には「理想の田舎」にすることが目的なので、結構手広く活動しています。

大学生の頃、ある教授が仰った「地域というものは超ディシプリン的な視野で見なければ捉えられない」という言葉を今になって思い出します。ディシプリン(discipline)というのはこの場合(学科や学問)ということなのですが、経済学、法学といったような単一の観点から見るだけでは地域の実態は全くつかめない、という意味だと僕は捉えています。

その教授は東南アジアのある地域を専門に研究されていた方で、僕は一般教養としてその授業を取っていたので(ふーむ。そんなものか。)という薄い感慨しかなかったのですが、その頃には予期していない地域活性化の仕事をするようになってその言葉の重要性を噛み締めています。今考えると頭でっかちにになって、自分の狭い視野から物事を捉えがちな大学生への戒めという側面を持つ言葉だったのかもしれません。

まとめると、僕の仕事は田舎をどうやって理想の田舎に近づける作業であり、活動の軸は農業のサポートでありながら、超ディシプリン的な視野で地域を捉え問題を解決することです。

色々書きましたが、阿東に来てから良い人ばかりに出会います。嘉年に暮らしていますが、すごく楽しいです。それを広げるために活動をしています。

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