農業

牛の出産を手伝いました。

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TVなどで牛の出産シーンを見た事はありますが、目の当たりにする機会が来るとは思っても見ませんでした。

牛の繁殖農家である上田さん

僕にとって大家さんでもある上田さんは牛を27頭も飼っています。区分で言えば「繁殖農家」という事になるのですが、牛の子供を生ませてそれを「素牛」として市場に出します。(そしてその牛は「肥育農家」に飼われて育ち、最終的にはお肉になります。)

産ませて→育てて→肉にする

と、いうプロセスの一番最初である「産ませる」ことが繁殖農家さんの仕事です。ですから、年に何度も出産に立ち会うのですが、僕が嘉年に来て2週間目で早くもその機会を迎えました。

実は予定日を一週間過ぎた出産で(この程度の遅れは良くある事らしいですが)お腹の子供がかなり大きくなっているようでした。
上田さんは「生まれるときは電話で連絡するけぇ(連絡するから)」と仰ってくれたので、僕は平常運行の活動をしていたのですが、上田さんは夜中にも3回くらい牛を見に行く日々だったそうです。

ルーラルフェスタという地元のお祭のお手伝いをしている時に、携帯の着信があったので見てみると上田さんからの着信で、「あ、これは来たな」と思いながら電話にでるとやっぱり生まれそうという知らせだったので、すぐに上田さんの牛舎に直行しました。

僕が到着した時には同じ繁殖農家である中野さんと山根さんも手伝いにいらっしゃっていました。

牛舎を覗きこむ中野さん
牛舎を覗きこんでいるのが、中野さん。中野さんは上田さんが「準・牛のお医者さん」というほど、牛に精通しています。牛のお腹に(産道から)手を入れただけで、だいたいの情報を読み取ります。

後ろでその様子を見ているのが、山根さん。僕にイノシシの仕留め方を教えてくれた師匠です。

この時、母牛の産道から、子牛のヒヅメが少し出ていました。早速、助産の準備に入ります。
牛の出産・準備

牛の首を枠から出させ、固定します。後ろにスペースを開けて、子牛を引っ張るためです。

(ここから僕も手伝ったため、写真がありません。ごめんなさい。)

出産はだいたい以下の流れで行われます。

①産道に手を入れ、子牛の足に鎖をつけます。
②鎖は右と左で一本ずつかけて、力を入れて引っ張ります。(全体重を鎖に預けるぐらい)
③子牛が出てきたら、取り上げて鎖を外し、温かい程度のお湯をかけます。
④子牛の口に吸引器をつけ、水を吐かせた後、空気を送り込みます。(呼吸の開始)
⑤母牛にバケツ一杯の味噌汁を飲ませる。(低カルシウム血症・脱水症状を防ぐため)
⑥母牛が子牛を舐めるのが育児開始なので、子牛の体に餌をかけて母牛が舐めるようにする。

生まれたての子牛
で、飼料をかけた子牛がこんなかんじです。手伝いが終わったため(といっても大したことしてませんが)写真が撮れるようになりました。

子牛はオスで、「かなりいかい(いかい=大きい)」とのことで難産ではないものの力が必要な出産でした。

子牛を舐める母牛
母牛は出産が終わったためかしばらくボーっとしていましたが、さすがベテラン(7産目)でネグレクトするようなこともなく、ペロペロと子牛を舐め始めました。

牛の出産に立ち会うのは初めてで、おっかなびっくりでなかなか鎖に力を入れれませんでしたが、必死に引かないと子牛も出てこないので次からはちゃんとやらないとな。。。と思っています。

しかし、生き物の誕生に立ち会ったのは初めてで、その時は手伝うのに必死で何も考えられませんでしたが、今この記事を書いていると「ああ、生まれたんだなぁ」とガラにもなく感動しています。

この子牛は数ヶ月育てられた後、素牛市場で売られていきます。その時の記事もちゃんと書きますので、お楽しみに。

 

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